【②資料多数添付】教員の方に見てほしい金融教育の限界・問題点 ②
前回は金融教育の概要、何について学ぶかをまとめていきました。
はじめから読む↓
今回は考えられる問題点についてです。
公教育としての限界
まず、学校の特性として、コンプライアンスを徹底的に重視しなければなりません。
何気ない言動にも配慮が必要です。
ライフプランニングを考える授業があったとします。
収入と支出のバランスを考え、賭博や遊興施設での無駄遣いはできる限り控えようという発言も、学校では場合によってはNGです。
授業を受けている子どもたちの保護者がそのような遊興施設で働いている場合、その仕事を悪く言っていると捉えられかねないからです。
ひどい保険商品や投信の説明などが世の中にあることを伝えたくとも、子どもたちの理解力によっては保険販売者や証券マンがお金に汚い人と捉えられかねません。
その結果、配慮を重ねると一般論的なことしか言えなくなる懸念が考えられます。
税金について話しづらい
税金の在り方を話しづらいことも挙げられます。
学習指導要領をあらためてよく読んでみると、小中学校では、金融教育を行うのはニュースで取り上げられている社会科、家庭科だけでなく、道徳でも行うと書かれています。
お金の正しい使い方(公益)を伝えるだけでなく、納税の義務についても授業で取り上げるということです。
もちろん税金を払うことは当たり前なのですが、一方で特に経営をする人にとってはどのような控除があるかを理解することも大事です。
どこまで控除があるか、何を控除できるか知っておくことで起業意識も変わってくるでしょう。
また個人で知っておくべき医療費や配偶者控除なども理解したいところです。
金融教育としてリスク商品(株など)のトレード体験をするなら、損益通算なども知っていいでしょう。
こういった税金の控除を積極的に話すことも、公益を考える学校の仕組み上難しいのではないでしょうか。
税金対策は誰もが知りたい情報でしょうが、テレビでも見かけることがほぼ無いタブーのような話。
こちらも先生に教えてもらうのは難しいかもしれません。
③に続く
【資料多数添付】教員の方に見てほしい金融教育の限界・問題点 ①
金融教育は何をするの?
まずは学習指導要領から確認します。
学習指導における消費者教育に関する主な内容(抜粋)↓
https://www.mext.go.jp/content/20201027-mxt_kyousei02-20201027110736_2.pdf
(文部科学省HPより)
難しい言葉で書いてありますが、小学校から体系的に
・お金の使い方(金銭管理)
・経済活動の基本
・金融商品の知識
などを学ぼうということでしょうか。
職業選択や、キャッシュレス決済など具体的な内容にも言及していることも興味深い点です。
来年度から始まるということで準備も急ピッチ。
金融庁や各企業からもマネーリテラシーを高めるための授業用動画を作っています。
[高校生のための金融リテラシー講座] リンク↓
メルカリ リンク↓
Mercari Education - メルカリの教育と学びのポータルサイト | 株式会社メルカリ
資料も充実してきたように見えますが、問題点も多くはらんでいるように感じます。
しっかり理解してできることを、考えていきましょう。
②に続く
【コラム】試験の思い出と今につながる仕事の流儀
今週のお題「試験の思い出」
試験の思い出
試験の思い出を振り返ると、まず最初に出てくるのが図書館という場所である。
自分の育った環境は、そんなに豊かでなく(今も忙しくないが)自分だけの勉強部屋があるわけではなかった。
長男ということもあり、下の兄弟が騒がしく、そもそも家では勉強するといった雰囲気はない。そんなこともあって、図書館に通った。
図書館の自習コーナーに行くと大人が多く、なんとなく自分が大人びたようにも感じた。当時は携帯電話もなかったので、一心不乱に勉強した。
高校時代は同じようなことをファミリーレストランで行った。
長居をして申し訳ない気持ち半分、成長期特有の旺盛な食欲半分で、キリがよくなると何かしらメニューを頼んだ。
手持ちのお金があまり多くないので友人と一緒に行くことが多かったが、難しいところをお互い情報共有できたりして勉強は捗った。
そして休憩の時にポテトを頼んで全く勉強と関係ないことを話すことが何より楽しかった。
勉強のポイント・・・?
ここまで振り返ってみて自分にとっての勉強のポイント、いうなれば集中するコツは、場所を変えることに思う。
どうしても家や教室などの人がいるところにいると、急に話しかけられたり、なにかしら別のすべきことを考えてしまったりして上手くいかない。
場所を変えれば一つのことに集中できる。
また、適度にお金を払うことも大事かもしれない。
ファミレスに行ったから「元を取らねば」という気持ちが働いて一生懸命勉強した。
そして何よりカッコつけたいという気持ちが当時はあった。
大人に混じって勉強している自分に対して感じる背伸び感。
進研ゼミの主人公のように、キラキラしたい。
ファミレスで友人と勉強というキラキラ青春しながら、テストで高得点を取るカッコよさ。
ちょっとナナメ上を、目指す。
自分の中でとかくかっこつけたかった。
今につながる仕事の流儀
そういえば今も大事な仕事をするときは、自分のデスクを離れて行うようにしている。
カフェに行って、「コーヒー1杯、1時間」と時間を決めて読書したり、書類の確認をするとはかどる。
貧乏性が抜けないからか、元を取るというのは割と行動の原動力になる。
そして、ナナメ上を目指す気持ちで仕事をしている。
年のせいかもしれないが、多少は仕事を任されるようになった。
当時の勉強内容が今役に立っているかはわからないが、勉強に集中するための行動は今にもつながっている。
振り返ってみて勉強も悪くなかったと思えたのはよかった。
過去の自分にありがとうと思えた。
【受験をお得に!】英検の受験料改定
現行制度と問題点
まずは現行の英検の受験料をご覧下さい。
https://www.eiken.or.jp/eiken/schedule/fee2.html
(英検HPより)
初めて見た方はこんなものかと思うかもしれません。しかし、過去と比較してみるとびっくりするはず。
2018年は1級は8400円、3級本会場受験が3800円で受験が出来ました。
毎年、段階的な値上げが行われ、いつの間に4000円以上の値上げが行われていたことになります。
背景としては新型コロナウィルスの拡大から、席間を広げて座るようになったため、受験会場を確保するのが難しくなり、それに伴って試験官の数を増やさざる得なくなったことが挙げられます。
やむを得ない部分も大きいですが受験生にとっては大問題。
金銭面が苦しいと落ちた時のリスクが大きいためチャレンジしづらくなり、頻繁に受験できる人と差がつきやすくなる面が否めません。
中・高・大入試の必須資格になっている場合もあり、所得格差の拡大・固定化が心配されていました。
来年からの受験料
2021年まで3年連続値上げだったのですが、今年は前年度より安くなりました。
高校受験でよく使われる英検3級は7900円→6400円に、大学受験で必須になることの多い2級は9700円→8400円に。
個人申し込みはこの値段ですが、学校や塾などが主催してくれる場合はもっと安く受けられます。学校から英検の案内がある場合はそちらを利用するとさらにお得です。
まとめ
この3年間値上げ続きだった英検の値段が2022年は下がるという話題でした。
推薦などで早めに合格を取って受験料を抑えようとしている人は、英語資格が必須の場合があるので、いいニュースですね。
2023年度の値段はまだ分からないですが、値下げになった今年のうちに取れるならば取得を狙うのも悪くないかもしれません。
色々な情報を集めて上手に受験を進めていきましょう!
今日もありがとうございました。
【教育ニュース】進路選択に必須の知識! 2022年度版・最新推薦事情
押さえておきたい推薦事情の変化
ここ10年ほどの間で大学の入試の形態に大きな変化が起きています。
それは推薦入試の定員増加と、それに伴う人気の増加です。
例えば2020年度、私立大学では約58%が各種推薦で入学しています。
理由としては、文科省から国立大学に対して推薦入学者の割合を3割程度に増やすよう要請があり門戸が広がったことや、コロナ禍の影響で受験校を絞り、早めに合格を取りたい受験生が増えたことなどが挙げられます。
推薦入学は昔と違って、今や一般的な受験形態として考えられています。
若い子は知らない一昔前の推薦事情。
AO入試が始まった頃を思い出すと、どうしても広末涼子さんが頭に浮かびます。
知らない方のために補足すると、当時人気絶頂だった広末さんが、国内の最難関大学である早稲田大学にAO入試で入ったことで、問題となりました。
そもそも大学の推薦入試は指定校かスポーツ推薦が一般的な時代。
「一般入試の生徒が頑張っている中、一芸で入るとは如何わしい。」
「客寄せパンダだ!」
と揶揄されて、AO入試や広末さんに対して悪い風評が飛び交いました。
西暦2000年前後。親御さんの受験世代の約20年前はこんな様子でした。
驚きの最新ニュース
そして先日、朝日新聞から驚きのニュースが出ました。
それがこちら↓
AO推薦で合格した学生の成績が大学内で高いという調査結果が出たそうです。
もちろん、国の諮問会議に提出した資料ですので、そういったデータを意図的に編集した可能性も完全に否定することはできませんが、実際の問題を見るとなるほどと思う部分も多いです。
2022年の早稲田創造理工学部のAO問題↓
https://www.waseda.jp/inst/admission/assets/uploads/2021/11/27_kenchiku_2022_sosei_hikki.pdf
(早稲田大学HPより)
問題レベル高くないですか?
「地球の内側」に対しての想像力だけでなく、物理・化学・生物の総合的な学力、今まで読んできた本などの文化的資本、そして自分自身の人生哲学まで問われる問題となっています。
時間内にすべてを出し切るのは至難の業でしょう。
軽い気持ちで推薦に挑むと痛い目を見ること必死です。
まとめ
今回は最新の推薦事情についてまとめてみました。
ちょっと一芸があれば受かるみたいな幻想はもう通じそうにありません。
勉強だけでなく、読書や人生哲学など、色々な力を試させる推薦試験。
早めの合格を勝ち取るには、「よく遊びよく学ぶ」がキーワードになるでしょう。
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【コラム】説得力のある「暗記のできない人はいない!」
自分自身は一切やらないのだが、たまにパチンコの番組などがYoutubeなどで急上昇しているとなんとなく見てしまう。
パチンコ台の演出はいろいろなものがあると感心する一方、遊戯をしている人が話す内容が毎回気になる。
「出た~~! この演出の大当たり確率は42%!」
「数字が赤ならばほぼ確定!」
「この後○○回の間に、当たりが出ないときつい!」
「この当りは2000発確定!」
(うろ覚えですので細かいことはご愛敬で・・・。)
どの台をやるときも具体的な数字や、確率、手持ち金で当りが出そうか否かなどを細かく教えてくれる。
私は思う。
素晴らしい記憶力だ。
動画に出てくる人は自分たち自身のことをアウトローやはぐれもの、しまいにはクズと名乗るような人が多いのだが、その数値の記憶力に関しては学者・専門家の人々が知識を伝えるときのそれに近い。
(競馬の血統などの知識も似ている。)
動画を見ているだけの私はまるでそれらの数字を覚えることができない。
いやはや素晴らしい記憶力に感心するばかりだ。
自分の好きなモノや生活に関わることとなると、人はそれに関わる知識を覚える。
そして繰り返しが定着を生む。
どっちのスーパーのほうが卵が安くて、どっちのスーパーが魚介が新鮮か。
リクエスト、VAR、チャレンジ、TMO、物言い、インスタントリプレイ。
ビデオ判定の呼び名も自分の好きなスポーツなら知っているが、他は覚えられなかったり。
坂道の女の子の名前をいっぱい知っている。
ゲームの知識はたっぷりある。
深夜アニメはだいたい網羅している。
それなのに勉強の暗記はできないのは、好きでないか、生活に関わらないからなのかもしれない。
仕事でも、勉強でも暗記ができないと嘆く人には、なんでもいいので偏愛するものを熱く実況する動画を見せた後、「暗記ができない人はいない!」と言ってあげることはできるのではないか。
熱意のあるところ、生活へ関わるという危機意識のあるところには記憶は伴う。
パチンコ実況を見ながらそんなことを考えた。そんな日曜日。
【先生は教えてくれない?】新小6・新中3は、2月にコレでスタートダッシュ
受験シーズン真っただ中ですね。
受験生には実力が発揮されるよう祈ることしかできませんが、この4月から受験生になる人達にとってはスタートダッシュを狙うチャンスの時期です。
しかし、試験までまだ1年もある今の時期は、案外何を勉強すればいいのかわかりません。
今日は受験勉強始めて間もなくのこの時期、2月にやると素晴らしいスタートダッシュをする方法を紹介します。
2月に新受験生がすべきこととは?
もったいぶってもしょうがありません。
すべきこととはズバリ
学校見学
です。
まだ受験する学校すら決まってなかったり、そもそも受験をどうするかも微妙な人もいるかもしれません。
そういった人には特にこの時期の学校見学にがメリットがあることです。
目標が決まる
受験校がまた決まってなかったとしても、まずはなんとなく気になる学校に行ってみるのをオススメします。
実際に学校の説明や受験情報を聞いていると、自分が近い将来どんなことをやりたいか確認できます。
例えるなら子どもたちにとっての受験は、大人にとっての引っ越しと似たようなところがあります。
自分が何を求めていて、何は妥協できるか。
立地、人間関係、季節ごとのお祭り、建物のきれいさ。
百聞は一見に如かず。
とにかく一回行ってみることで着眼点が磨かれます。
また、受験がまだ本格化していない時期に勉強を始めようとしても、なかなか気乗りせず、ダラダラと時間を過ごしてしまいがち。
見学中はその学校の先生に受験生として扱われますので、自分が受験生だという自覚がわきます。
秋・夏に余裕が生まれる
学校見学は一般的に夏休みくらいから秋にかけて多く行われます。
学校説明会もこの辺りに設定されていることが多いでしょう。
一方で受験勉強もこの時期がピーク。
周りが学校見学をどこに行くか考えている中で、自分は勉強に集中できると想像するとどうでしょう。
心の余裕が出ませんか?
早めの学校見学は未来の自分を助けてくれるでしょう。
情報が多くもらえる!(かも)
2月のこの時期は入試が終わったばかり。
入試の採点はもちろん先生方が行うので、試験問題について記憶が新しい時期です。
先生方に入試問題について聞くタイミングとしてはベストですね。
傾向や、行われたばかりの試験のポイントなどを聞いてみるといいでしょう。
入試直前にそんな質問をしてもざっくりはぐらかされるのが常ですね。
2月の学校見学にはそんなメリットもあるかもしれません。
まとめ
多くの学校の先生は今の時期は
「基礎を固める時期、基礎問題を徹底しましょう」
と言うでしょう。
もちろんそれは大事なことですので、一生懸命やります。
それに加えて、空き時間をだらだら過ごさず学校見学に費やすのはどうでしょう。
この時期に学校見学に来る人は稀。
早めに行くことで顔を覚えてもらえるかもしれません。
学校見学で受験勉強のスタートダッシュ!
試してみてはいかかがでしょうか?
(学校見学の際は、感染症対策で制限があることが想定されますので、必ず事前に見学希望校にご確認下さい。)