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【③資料多数添付】教員の方に見てほしい金融教育の限界・問題点 ③

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前回は金融教育の概要、何について学ぶかをまとめていきました。

 

はじめから読む↓

 

 

 

問題点と私なりの対策について考えていきます。

 

 

時間数不足

学校は限られた時間の中で、数多くのことを学ぶ場所です。当たり前のことですが、金融教育だけでなく、他のことを学ぶ時間もあります。

 

例えば家庭科で考えると、授業内で調理や被服、住居・家族についてなどを実習を伴って行います。

 

編み物やミシンの実習などは何時間もかけて行いましたし、調理実習は栄養素の座学なども詳しく教わりました。

 

平均的に週2時間ほど、35週前後の授業と考えても70時間の中で、それらすべてを行うとなるとなかなか難しいのではないでしょうか。

 

↓家庭科の指導資料集です。大人が学びたくなるものが多いです。

高等学校家庭科 指導資料:文部科学省

 

キャッチーな動画を作りづらいので結果、伝わらない。

金融教育に関する以下の二つの動画。

一つは金融庁が高校生用にまとめたもの、もう一つは金融系トップYouTuberのものです。

サムネだけでもご覧ください。

 

 

 

パッと見ただけでも取りつきやすさが違います。

 

どうしても公的なものは諸所のコンプライアンスを考えキャッチーさが失われて、子どもたちは退屈に感じてしまうのではないでしょうか。

 

学びに大切なことは、自分にかかわりがあるかないか。

 

大人だって自分にかかわりのないことを、興味を持って学ぶ人は少ないはず。

子どもたちにとって今は使えない(投信などを購入できるのは早くとも高3から)学びを教えるのは手腕が問われそうです。

 

 

教室内の前提環境の違い

学校は来ている生徒の生育環境が大きく異なる場合が有ります。

 

そうなると人によって必要な金融知識が変わってくるはずです。

ある程度大きな資産がある場合の運用にと、少ない資産を守りながら増やしていく方法は考え方が違います。

 

 

また別の観点として、学校の先生は教員免許取得のため、ほぼ大卒以上の学歴だということがあります。

 

H28のデータですが東京以外の大学進学率は50%前後。

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(↓都道府県別の大学進学率/文部科学省より)

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo4/042/siryo/__icsFiles/afieldfile/2017/08/01/1388715_05.pdf

 

実は先生たち(大卒者)のあたりまえは、みんなのあたりまえと違うかもしれません。

 

大学進学する高校生の親の金融資産についてや、また大卒以上とそれ以外の平均年収の差については今回は主論からから脱線するので言及しませんが、どちらも大卒以上のほうが多いことはよく言われています。

 

そのため、金融教育においても、家庭の保有している金融資産や年収などの前提条件などが違ってくることが想定されます。

 

芯を食った金融教育をするためにはこの辺りのすり合わせが必要かもしれません。

 

 

まとめ

子どもたちが安心して暮らすため、金融教育の必要性は確かに上がっていると感じます。

 

だからこそいろいろな問題点を乗り越え正しい知識が子どもたちに学んでもらえればと感じます。

 

そしてこれからは学校で金融教育の概論を学んでいるので、それぞれの家庭にあったことを親が話しやすくなるかもしれません。

 

おうちでは失敗した金融商品や(私はこれに関してはいっぱいお話しできます笑)、逆に儲かった金融商品確定申告の面倒くささと重要性などを教えてもいいですね

あまりお金がない時の仕事の重要性や種銭の貯め方もいいでしょう。

 

子どもたちも勉強しています。

 

私たちも上手に学校で習ったことと連携して、子どもたちがお金の不安なく暮らせるようにサポートしていけるよう学んでいかないとですね

 

 

 

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