語尾の使い分けで印象が変わる 断定と主観の使い分け
ほんのちょっとの気遣いで人との距離感は変わる。。。
こんにちは、とらじろーです。
祝日ともなると、家族でゆっくりとしているわけです。
午後、陽気に誘われ公園にいるとやっぱり始まる子ども同士の言い合い。
「そこに入っちゃだめなんだよ!」
「ボールは私のもの!」
子ども同士はストレートだからこそ断定的を言葉を使います。
一方大人になると、徐々に「~だと思うよ」や「かもしれない」と語尾を濁して断定を避けます。
ちょっとしたことなんですが相手の立場に立つと受け取られ方が変わってきますね。
今日はこの言葉の語尾の使い分けについてお話していきます。
断定形を使うとき
相手に説明をする・教えるとき
基本的に説明をするときは必ず、断定形で話を進めましょう。
このお話をするとき、印象的な思い出として残っているのが教育実習前の指導をしたときに出会った大学生のこと。
その子は国語の教員免許を取ろうと授業を練習していたのですが、いつも語尾を「~だと思います」で終えていました。
これ、授業を受ける生徒としてはどうでしょう。なんとも頼りないと思われるはずです。
ただでさえ実習生は本職の先生たちと比べると威厳がなく見られがち。児童・生徒が安心感を持つよう「~です」と勇気を持って言うようにとアドバイスをしました。
確かに国語というのは答えが決まっていないので「~です」とは言いずらいですけどね。それでも
「ここ、大事だと思います!」
「ここ、大事です!」
と比べてみると、説得力違くありませんか?
場合によっては多少自信のないこともあるでしょうが、教えるときには相手を不安にさせないように断定形を使うようにするといいですね。
むしろ断定形で言いきれないほど自信のないことなら教えるべきではないです。
ディベート・小論文を書くとき
最近では授業としてディベート・論文などを扱うことが多くなってきました。
その際「~だと思います」といった主観的な言葉は根拠がなく、ジャッジ・採点者の心証が悪くなります。
そのため断定調の言葉のを使うほうが好まれます。
教えるときと同様、断定形で言えない程の論拠のないことがらは言わないほうが採点者(ディベートなら対戦相手)に突っ込まれずに済みます。
自分が何を言うべきかの基準にもなるでしょう。
「~と思う」を使うとき
相手を𠮟る・注意するとき
人に対して何かを注意するとき、先にお話をした子どもたちではありませんが、直接的に話すことでより騒ぎが大きくなることが多いです。
なかなか難しい友人同士での注意も
「それはだめだよ!」とは言えなくても、「それはだめだと思うよ」
くらいだとマイルドな感じで言えるのではないでしょうか。
親が子どもへしかるときもそうですね。
「それはだめでしょ!」と直接的に言うと小さい子では泣いてしまって話にならなくなってしまったり、大きくなるとふてくされたりと反射的な行動をさせてしまいます。
「それはお父さんはいけないと思うよ」と穏やかに言うくらいのほうが、案外落ち着いて話が出来たりします。
自粛警察・マスク警察、どんなに正しいことでも十把一絡げにそれを強く言うと反発が起きて争いが起きがち。平和に暮らすためにも正しいことほどあえて自分はこう思うと伝える。
それによって君は本当はそれについてどう思うんだいと内省を促せるのではないでしょうか。
学級会などの司会をするとき
このブログを読んで下さっている中にあまり学生さんはいないと思うのですが、若い人が司会をすると張り切って、「こうしましょう!」「意見をください」とずんずんつき進んでいくように思います。
しかし話が膠着すると無言からの多数決になりがち。こういったことがなぜ起こるかというと、その一端に司会の断定形があるでしょう。
「意見を下さい。」という司会の発言には見えないメッセージとして
「(有益な)意見を下さい。」というニュアンスが含まれてしまいます。特にリーダー的な人、年功者が司会をするとこのニュアンスが強まりワンマン経営になりがちですね。
それを避けるには「私は○○と思いますが、皆さんの意見はどうですか?」くらいにすると比較的意見が出やすい素地ができるはずです(ワンマンすぎるとアレですが。)
しっかり意見を聞き入れる態度を持つリーダーがこれをすると、いい学級会・会議ができるでしょう。
総合学習・総合探求のファシリテーター役を担うとき
普段断定形でお話をしている学校の先生はファシリテーターをすると話が盛り上がらないことに悩むことが多いようです。
理由は先に書いたようなこともあるかもしれません。(あとは絶対に慣れです。悩まないでくださいね!)
目線を子どもたちと揃えるためにも、語尾を上手く使い分けるということを覚えて損はないかもしれません。(あえて断定表現しません 笑)
まとめ
今日は語尾の違いと印象のお話をしました。
ほんのちょっとの心がけで相手に対して安心して話を聞ける土壌ができるはずです。上手に語尾を使い分けて話し相手との関係を良好にしていきたいですね。